写真と言葉と想いで綴る『旅』


過去の旅の写真眺めていたら、その時の風とかにおいとか自分が感じたこととか、それから、どうしようもなくワクワクした感じとかを思い出して、無性に旅が恋しくて堪らなくなる。


Roma

上空からオレンジのあたたかな光に包まれたローマの街並みを見た時、体の底から興奮とノスタルジーが溢れ出してきた。
気の遠くなるような歴史の都に吸い込まれるような、不思議で、だけど心が震える感覚。やっと、憧れの地へと降り立つんだ。

St.Maria del fiore

趣のある石畳を歩いていて、突如現れた大理石のファサード。そして空に目を向けると、眩いばかりの朝日に照らし出されて、自身も太陽の如く輝くドゥオーモ。かと思えば、夜はまるで月のように、白く悠々と闇夜に浮かぶ。 フィレンツェは、朝も昼も夜も、美しい街だった。 


brother with Canal grande

いつか歴史の中に消えて無くなってしまうのだろうか……そんな危うささえも、このヴェネツィアという街のーー小国の、美しさを助長させている気がする。 カナルグランデのほとりに腰掛け、夕日の反射する水面に足をさし入れる。隣で遊んでいた兄弟が笑顔を向けてくれた。


Milano Duomo

打って変わって、その名の持つイメージの通り、ミラノはファッショナブルな街だった。 流行は繰り返す。このいかにも威厳を放っているドゥオーモは、何度その流行のサイクルを眺めてきたのだろうか。鳩も人も同じように、このドゥオーモが好きらしい。 


east side gallary

この街は、ヨーロッパの中でも、とりわけ負の歴史を抱えているのだろう。至る所に遺るそれらの痕跡が、そこに住む人々の「過去を忘れぬように」という戒めなのかも知れない。けれど、それらを受け入れて乗り越えたベルリンっ子達は強い。斬新で最先端のデザインやアート、テクノロジー。それらは間違いなく未来への希望の遺産であるはずだ。 


Sagrada Familia

未だ完成していない世界遺産とは如何なるものか……その考えは、タクシーを降りた瞬間に吹き飛んだ。青空に高く突き上げる幾本もの塔。私の心とか脳とかにも、何かエネルギーのようなものが突き上げて来た。バルセロナの中にもガウディの建築は多々あるが、やはりここが一番なのは言うまでもなかった。 


semanasanta

思いもよらぬ幸運だった。赤や紫、様々なペニテンテを被った人、ナサレノスに扮した人々がグラナダの街中を、列を成して練り歩く。ーーセマナサンタ。心臓にまで響いた楽器の音色、芳しい香の香りは忘れようもなく染みついている。すべての色が鮮やかに輝く街だった。


Marrakech's souq

とんでもないところに来てしまったかも知れないーー。人々のエネルギーが凄まじい。マラケシュメディナには、カオスが溢れていた。人とロバと馬と、ミントと人とスパイスと……色んなものが主張しあいつつ共存している。本当の"異国"を感じ、いつしかわたしも「やってやろうじゃん!」なんて気分になっていたものだ。


Blue world @Chefchaouen

春の空の色。夏の空の色。秋の空の色に、冬の空の色。真夏の海の色に、浅瀬の色。そして深海の色……。
「青い景色を探しに行こう」という名目で訪れたシャウエンには、想像以上にたくさんの『青』があった。迷路のような旧市街に地図は無用。思うがままに歩を進めた先で出会う『青』には、これでもかという程の表情があった。それはまるでモロッコの人々のように。




ーーこれらは、ここ数年の私の旅からの一コマです。 見たこと、感じたこと、出会った人出会った景色を、 写真とエッセイという形で、綴っていければと思います。



natsch